
予定表

Seminar Day(8月19日)
Seminar Day では、Cesium を中核とした
3D 地理空間プラットフォームが、公共性・スケール・時間軸の異なる文脈で
どのように活用されているかを、国内外の実践者・研究者とともに俯瞰します。
都市空間から産業、Web、公共インフラ、学術・アーカイブに至るまで、
現実世界を正確に理解し、共有し、
持続可能な意思決定につなげるための技術を掘り下げます。
EARTHBRAINは、3D技術とデジタルツインで建設現場の変革に挑む。人手不足や生産性の停滞という課題に対し、Smart Constructionは調査・測量から設計、施工、検査までの建設生産プロセス全体を3次元データでつなぎ、現場を「見える化」する。直近3か月の稼働現場は12,174、うち83%が日本である。2018年に始まったCesiumとの連携は、ダッシュボードやシミュレーション、R2D2、Simplified CADへと発展し、無人化施工による省人化の実現を目指す。
このプレゼンテーションでは、大規模な3D地理空間コンテンツを効率的に配信するためのオープン標準「3D Tiles」の次世代仕様である3D Tiles 2.0を紹介します。3D Tiles 2.0が、コアコンテンツモデルとしてglTF 2.1を基盤に採用することで、標準化された高品質な3Dアセットを3D Tilesの空間階層構造の中で効率的にストリーミングできる仕組みを解説します。また、3D Tilesに追加される新機能の概要と、glTF 2.1を基盤とすることで、今後さらに活用領域を広げていく3D Tilesの発展をどのように支えるのかについてご紹介します。
Beyond SDAは、宇宙状況把握(SDA)が単なる監視から意思決定支援へ進化する必要性を提起する講演です。Cesium、COMSPOC、LSASの技術と実例を通じて、可視化、軌道解析、AIによる情報統合を組み合わせた次世代の運用基盤を紹介します。宇宙・サイバー・電磁波を含む領域横断作戦の時代において、データを実践的な判断へとつなげるアプローチを示します。
国土交通省都市局が産学官と連携して推進する取組「Project PLATEAU」においては、
現実の都市をデジタル空間上に再現した三次元の都市データ「3D都市モデル」が300都市以上に広がり、
自治体や民間企業、研究機関等において、まちづくりから防災まで幅広い分野での活用が進む。
本講演では、各都市での実装状況を振り返った上で、
今後はこの3D都市モデルがより幅広い主体により自律的かつ持続的に活用される「デジタル公共財」として
定着することを目指すPLATEAUの最新の取組や今後の展望を紹介する。
宇宙で生成される地球観測データが今後爆発的に増大すると予測される中、NTTは宇宙でデータを処理・伝送する「宇宙データセンタ」構想を推進している。本講演では、その研究開発の現場でCesiumが果たす二つの役割を紹介する。一つ目は「宇宙をユーザとつなげる」インターフェースとしての役割である。Cesiumで構築した撮影指示UIでは、衛星の軌道や地上局とのリンクをCZMLで可視化し、地図上で撮影地点をクリックするだけで処理パイプラインを設計して衛星へアップリンクできる。送り込んだパイプラインに基づき、衛星は機上で撮像データを処理し、抽出された重要な領域のみを地上へダウンリンクする。実衛星を用いた実証では、この仕組みによりダウンリンクデータ量の96%削減を達成した。二つ目は「宇宙を再現する」デジタルツインとしての役割である。国土交通省が提供する3D都市モデル「PLATEAU」をCesium ionにマウントし、任意の軌道・姿勢からの擬似撮像画像を生成することで、軌道上処理を地上で検証可能にするテストベッドを構築した事例を紹介する。
3D ガウシアンスプラットは地図、ロボティクスのシミュレーションなど、今後のフィジカルAIを担う分野でのスタンダードとなるべく日々進化しています。Niantic Spatialでは3Dガウシアンスプラットのデータフォーマットである SPZ を開発し、軽量化・高速化・高品質化を進めています。当セッションではオープンソースであり、Cesium のプロダクトラインでもご利用頂けるSPZの仕様、そして今後の展望をご案内します。
建設DXは、優れた技術を開発するだけでは実現しません。現場の課題を捉え、使いやすいプロダクトとして実装し、業界に普及させるまでには、技術・事業・組織それぞれの壁があります。本講演では、2019年に点群スタートアップを創業し、Cesiumを基盤とする3Dデータ解析プラットフォーム「ScanX」を開発、1万件を超える建設現場へ展開し、ZENRINグループ入りするまでの軌跡を紹介します。大容量点群の可視化、AIによる自動分類、現場に定着するUI・業務設計、ZENRINが保有する道路点群との連携を題材に、3D技術を社会実装し、事業として普及させるための具体的な学びを創業者の視点から共有します
本講演では、動画等から高精細な3D空間を自動復元・構造化する空間AIプラットフォーム「TRANCITY nebula」における、Cesiumを用いた現場実装と技術的アプローチをご紹介します。
インフラ管理では単なる3D可視化を超え、AIによる空間認識を活用した膨大なデータへの高速アクセス、点検データの統合、差分解析など、空間AIを核とした高度な知能化が求められています。
TRANCITYでは、Cesium 3D Tilesによる大規模データの配信やCesium for Unreal等をフル活用し、この高度な空間AI基盤を実現しています。
日本の沿岸域の環境を理解し、海の生産力と生物多様性を保全することは、水産業を支えるだけでなく、ブルーエコノミーを通じて産業と環境を両立させるうえでも重要な課題です。一方沿岸域は、そこだけを見ていても理解できず、陸側の流域管理と沿岸域管理を一体化して扱うべきです。
この二つをひとつの系として扱うには、陸域から海域までをシームレスにつなぐデジタルツインが欠かせません。富士山頂3,776mから駿河トラフ−2,500mまで、日本で最も急峻な陸海連続系を持つ静岡県は、その実証に最適な場所です。この断面を公開データだけで一つのデジタルツインに載せる取り組みを進めています。VIRTUAL SHIZUOKAの点群、GEBCOの海底地形、ひまわり、Copernicus Marine を 3D Tiles へ変換し、CesiumJS で描画しました。本発表では、Voxel Tiler によるデータ変換の実際を示しながら、3D Tiles 2.0 が自然環境のデジタルツインに何をもたらすか議論します。
本講演では、OSINT(Open Source Intelligence:オープンソース・インテリジェンス)とデジタルアーカイブの実践について紹介します。太平洋戦争からウクライナ・ガザ情勢、ホルムズ海峡危機、大規模災害まで、さまざまな事例を題材に、公開情報を収集・検証し、可視化することで社会と共有可能な知識へと変換する手法を解説します。衛星画像、SNS、地図、写真、映像など多様なデータソースを組み合わせながら、現代社会における情報の信頼性や記録・継承のあり方について考察します。
Cesium DevDay Japan は、単なる技術イベントではありません。3D地理空間エコシステムに関わる多様な人々が集い、アイデアを共有し、取り組みや成果を伝え合うための場です。
本セッションでは、Cesium Community Forum、Cesium Community Developers(CCD)、技術ブログ、Sandcastle サンプルなど、国内のCesiumユーザーを支援するさまざまなコミュニティ施策やリソースをご紹介します。また、今後予定しているイベントや活動についてもお話しします。
さらに、ユーザーストーリーや成功事例、コミュニティメンバーによる発信や貢献が、3D地理空間技術やデジタルツインの普及をどのように後押ししているのかをご紹介します。あわせて、ハンズオン、ウェビナー、セミナー、業界イベントやオープンソースコミュニティとの連携など、今後の参加・交流の機会についてもお伝えします。
DevDayの先にある継続的なつながりと協力の可能性を見据えながら、日本の3D地理空間エコシステムをさらに発展させていくための取り組みについてご紹介します。
Speakers

Patrick Cozzi
Chief Platform Officer at Bentley Systems; Founder, Cesium

井川 甲作
株式会社EARTHBRAIN, 執行役員 CIO 兼 CTO(最高情報責任者兼最高技術責任者)

髙橋 英治
LSAS Tec株式会社, 代表取締役社長

Sean Lilley
Distinguished Architect, Cesium

若林 一
株式会社EARTHBRAIN, Software Engineer

渡邉 英徳
東京大学 大学院情報学環・学際情報学府, 教授

Garrett Johnson
Creator and Maintainer, 3DTilesRendererJS

髙瀬 祐介
NTT株式会社 コンピューティングテクノロジーセンタ 研究員

高見澤 拓哉
CalTa株式会社, CTO

今木 洋大
Pacific Spatial Solutions株式会社, 代表取締役

藤田 寛生
国土交通省

松下日昇
シニア パートナー エンジニア / ナイアンティックスペーシャル株式会社

宮谷 聡
ローカスブルー株式会社, 代表取締役社長
久木田 弦
Community Manager, Japan, Bentley Systems
Speaker bios
Bentley SystemsのChief Platform Officerであり、オープンな3D地理空間プラットフォームであるCesiumの創設者です。CesiumJSの開発者であり、大規模3Dデータ配信標準「3D Tiles」の提唱者、さらに3Dファイル標準「glTF」の共同開発者として知られています。オープン標準とデジタルツイン分野を牽引する世界的リーダーとして、相互運用可能な3Dエコシステムの発展を推進しています。
Sean Lilley氏は、Cesiumにおいてデータ取得から可視化・分析までを含む3Dソフトウェア開発を統括しており、Cesium ionの3Dタイル生成パイプラインやCesiumのランタイムエンジンの開発をリードしています。3D Tiles仕様の共同編集者であり、glTF 2.1へのコントリビューターでもあります。
コンピュータグラフィックスへの興味は、ペンシルベニア大学でデジタルメディアデザインを学んでいた学生時代に始まり、独学でゲームエンジンを開発していました。在学中にはElectronic Arts(EA)およびAMDでインターンを経験し、GPU Proに論文が掲載されるなど早くから実績を上げています。また、FOSS4Gをはじめとする国際的なカンファレンスで数多く講演を行っています。
2000年に日本ブーズ・アレン・アンド・ハミルトン(現PwC Strategy&)に入社後、アクセンチュア、ウルシステムズにてコンサルティング業務に従事。その後、松竹にてグループICT統括として、ICT戦略立案、プロジェクトマネジメント等に携わる。
2017年10月コマツのオープンプラットフォーム戦略を実行する(株)ランドログに参画、。2021年7月より(株)EARTHBRAIN LandlogカンパニーPresident兼CTOに着任。スマートコンストラクションのプロダクト開発の責任者として、内製化チームの立ち上げ、AI開発の推進等を行う。
LSAS Tec株式会社の創業者兼代表取締役社長。宇宙・防衛分野を中心に、陸・海・空・宇宙に関わる飛翔体の解析・シミュレーションや衛星軌道解析ソフトウェアの開発・販売に25年以上従事。これまで日本の宇宙開発や安全保障に関わる数多くの重要プロジェクトに携わり、政府機関や民間企業向けに衛星データ活用ソリューションの提供を推進してきた。現在はLSAS Tecを率い、宇宙状況監視(SSA)や衛星運用支援、デジタル戦略分野の事業を展開している。
スマートコンストラクション向けのダッシュボードおよびシミュレーションの開発チームをリードするスタッフエンジニア。米国の開発チームと連携しながら日本側の開発を牽引している。プロダクト開発及びチームを率いるエンジニアリングリーダーシップが強み。2022年にEARTHBRAINへ参画し、2024年7月より現職。2009年にソニーへ入社。組み込み2D/3D GPUドライバの開発を起点に、業務用カムコーダー向け機器のWeb開発、ARグラスシステムのR&D、AITRIOSのシステムアーキテクチャ・要求分析等を担当。
渡邉英徳氏は、東京大学大学院修了後、ソニー・コンピュータエンタテインメントや首都大学東京を経て、現在は東京大学大学院情報学環・教授、コミュニケーション戦略本部副本部長を務める。専門はデジタルアーカイブ、情報デザイン、OSINT(オープンソース・インテリジェンス)。戦争、災害、社会課題をテーマに、衛星画像や地理空間データを活用した可視化研究を推進し、数々の受賞歴を持つ。近年はデジタルアーカイブとオープンデータを活用した社会的記憶の継承や情報共有に取り組んでいる。
Niantic SpatialのSenior Partner Engineer。NSDKサンプルやScaniverseの開発、パートナー企業とのPoC開発支援を担当。最近は、Scaniverse由来のメッシュ、スプラット、VPSといった空間データをロボット学習に生かすため、ROS連携にも取り組んでいる。
Ricardo Cabello(Mr.doob)は、Web向け3Dグラフィックス分野において最も影響力があり、広く利用されているオープンソースJavaScriptライブラリのひとつであるThree.jsの開発者です。2010年にThree.jsを立ち上げて以来、世界中の数百万もの開発者や組織がブラウザ上で3D可視化を活用できる環境づくりを牽引し、今日のインタラクティブな3D Webの基盤構築に大きく貢献してきました。
Garrett Johnson氏は、Web向けのオープンソース3D Tiles描画ライブラリ「3DTilesRendererJS」の開発者兼メンテナーであり、同ライブラリはさまざまなレンダリングエンジンで活用されています。東京を拠点に活動しており、米国航空宇宙局(NASA)ジェット推進研究所(JPL)では10年間にわたり、ロボティクスおよび宇宙機運用ソフトウェア向けの可視化ツール開発に従事しました。また、約10年にわたりthree.jsおよびそのエコシステムへの貢献を続けています。
JR東日本で建設エンジニアリング業務やシステム開発等を経験後、CalTaを設立。 3D空間AI基盤「TRANCITY Nebula」の設計・開発を指揮する。建設分野の高度なドメイン知見とCesiumをはじめとする最先端3D/Spatial AI技術を融合させ、鉄道をはじめとする巨大インフラのデジタルツイン構築および次世代インフラOSの開発を強力に推進。 技術士(建設部門)、Cesium Certified Developer。
Pacific Spatial Solutions株式会社(東京・丸の内)代表。生物多様性保全、GIS、3D都市モデルとデジタルツインの実装を専門とし、FMEによるデータ変換、CesiumJS/TerriaJSを用いた可視化基盤の設計・開発・運用に従事。近年はSTAC、GeoParquet、3D Tilesなどクラウドネイティブ地理空間技術の実装と国内普及に取り組む。東京都デジタルツイン実現プロジェクトには立ち上げ当初から現在まで参画。Project PLATEAUの立ち上げ時の3Dビューア設計・開発、データ可視化も担当。OGC、FOSS4Gコミュニティでも活動。陸域から海底までを一体で扱うデジタルツインフレームワークの構築と社会実装が現在のメインテーマ。
宮崎県延岡市出身。東京大学大学院工学系研究科航空宇宙工学専攻修了後、フランスISAE-SUPAEROへ進学。東京大学総長賞受賞。フランスのAIRBUS社にてエンジニアとして勤務後、シリコンバレーのAirware社、イスラエルのAirobotics社等の海外スタートアップで唯一の日本人として経験を積む。2019年10月に日本帰国後、ローカスブルー株式会社を創業し、土木建設業向け3Dデータ解析プラットホーム「ScanX(スキャン・エックス)」を提供。2024年に東証プライム企業である株式会社ゼンリンに同社を売却。2021年東洋経済すごいベンチャー100選出。i-Construction大賞「国土交通大臣賞」受賞。2022年Forbes Japan Rising Star Award受賞。
Niantic SpatialのSenior Partner Engineer。NSDKサンプルやScaniverseの開発、パートナー企業とのPoC開発支援を担当。最近は、Scaniverse由来のメッシュ、スプラット、VPSといった空間データをロボット学習に生かすため、ROS連携にも取り組んでいる。
NTT株式会社 コンピューティングテクノロジーセンタ 研究員。岡山大学大学院で宇宙物理学を専攻。宇宙の始まりを探る科学衛星の観測手法設計を軸に、データ解析手法の研究にも取り組み、2025年に博士号を取得。在学中は国際的な衛星プロジェクトに参加し、観測シミュレータの開発を手掛けた。同年4月にNTTに入社。現在は、宇宙空間をデータ処理・伝送のインフラへと変える「宇宙データセンタ」構想のもと、多数の衛星が連携して計算を分担する分散処理基盤の研究開発を進める。基礎科学と産業をつなぐ立場から、宇宙で生まれるデータを誰もが扱えるようにする技術づくりに取り組んでい
Cesiumの日本におけるコミュニティ活動を担当。産業界、政府機関、研究機関、開発者コミュニティと連携し、3D地理空間技術を活用したデジタルツインの普及とエコシステムの発展を推進。航空宇宙、インフラ、建設、防災、スマートシティ、研究・教育など幅広い分野で、日本とグローバルのコミュニティを結ぶ活動に取り組んでいる。